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2/7【NOAH】目指すは“I AM NOAH超え" 後楽園シングル3連戦へ潮崎豪インタビュー

 完全復活を目指して自ら難敵相手のシングル4番勝負を志願した潮崎豪。杉浦貴、田中将斗、丸藤正道、拳王とのシングル4試合が組まれ、すでに1・27後楽園大会では杉浦貴相手に「完敗」を喫した。残るは田中(9日)、丸藤(10日)、拳王(11日)の後楽園3連戦。元日武道館大会で中嶋勝彦に敗れ、“I AM NOAH"を封印した男がイバラの連戦に臨んだ理由、そしてその先に見据えるものとは――。


【潮崎豪インタビュー】

――改めて自ら4番勝負を志願した理由というのは?

▼潮崎「それは一つしかない。またGHCを獲るため。自分の腰に巻くため」

――元日武道館での中嶋勝彦戦、その後の清宮海斗戦などで、今の自分とGHCとの“距離"を感じた?

▼潮崎「去年約9ヶ月間欠場して、そこまで欠場することは今までの自分にはなかったんでね。その距離を縮めたいっていう思いもありますし、自分自身に気合というか喝を入れたい思いもある。とにかく『このままではイカンな』と。元日のタイトルマッチで正直“差"も感じましたし、このままでは戻れない……欠場前の潮崎豪には戻れないと思ったんで。だからこそ会社の方に了解をもらって今回のシングルマッチ(の連戦)につながったという感じですね」

――今年に入ってシングルマッチで3連敗、ここまで結果が出ないのは近年なかなか無かったように思えます

▼潮崎「負けていいかって言ったら良くないし、当然やるからには勝たないといけない。でも、それが今現在の自分の位置であり、実力。見てみないふりをして進むこともできないし、進むわけにもいかない。だからこそ自分の今の力を正直に知ることで、本当の意味でのステップアップができると思ったんで」

――そもそも具体的なシングルマッチを4つ同時に志願すること自体が前例がない気もします…

▼潮崎「それだけ危機感がある。手術して欠場前より(患部は)改善したかもしれないけど、(リハビリなどで)動けなかった期間もあったワケだし。試合の感覚というのも取り戻しきれてない。その感覚を欠場前の状態に持っていきたい部分もあって。復帰してシングル3つやりましたけど、やっぱり試合内でのタイミングとか、そういう感覚的な部分がすべてにおいて足りてない…というか戻ってない。最短で戻していくためには、それだけの闘いが必要だし。確かに厳しすぎるぐらいの試練かもしれないですけど、その試練こそが今の自分にとって必要なこと」

――すでにその4番勝負はスタートしていて、初戦は杉浦選手に逆転で絞め落とされた

▼潮崎「あれは“逆転"と言えるのかどうか…」

――自分のなかでは完敗だった?

▼潮崎「完敗でしたね、うん。自分のフィニッシュであるラリアットが入りましたし、手応えもあったんですけど相手の顔は死んでなかった。生き続けてた。さらに畳みかけようとしたところを狙われてた。ある意味で相手の“計算通り"だったと思います」

――杉浦さんとも過去何度もGHCヘビーを懸けて闘ってきましたが、その“GHCの領域"には到達できてなかったと?

▼潮崎「まだまだ。そこまで達してない」

――シングル4番勝負は始まったばかりで、残りは3戦。しかも次の2月9日から後楽園3連戦で田中将斗選手が相手となります

▼潮崎「シングルは一度、火祭りの決勝(2012年8月)でやったことがありますね。今さら実力のほどを語るまでもない相手。火祭りで負けてはいますけど、そのことは自分のなかでは置いておいて、強い田中将斗に勝つ。今回はそれを考えるだけですね」

――今の自分に足りていないピース、田中将斗戦でどんなものが見つけられそう?

▼潮崎「それは勝ってからだよね。それが分かるのは。『あぁ、なにか掴めたな』って思えるのは、勝ってからだと思う。今は勝つことだけを考えて、貴重な機会としてリング上で闘う。それだけですよね」

――その次、2月10日丸藤正道戦になります

▼潮崎「丸藤正道は他の3人と比べるとタイプも違いますけど、いつ闘ってもやっぱり“ノアを背負ってきたプライド"というのを感じることもできるんでね。そのプライドを感じられることは、今の自分にとってプラスになってもマイナスになることは一つもないんでね。なかなかシングルで闘うこともないですから、より勝ち方、そして勝つことにこだわって試合したいなと」

――そして最後は2月11日の拳王戦。拳王選手を最後に据えてほしいと伝えてのこと?

▼潮崎「いや、誰を1番目に、誰を2番目に…みたいなことは言ってないんで。そこは会社がそうしてくれたこと。GHCを持っていた時も決着はついてない相手(※2020年8月のWタイトル戦で60分フルタイムドロー)ですから。今回はお互いにベルトを持ってないですし、またあの時とは違う心構え、気持ちで。相手はどう思って、どう出てくるか分からないですけど、拳王の殺ばつとした闘い、そこも乗り越えていかないといけないと思ってます」

――中嶋勝彦に敗れて“I AM NOAH"を封印せざるを得ない状況になりましたが、“I AM NOAH"に代わるものを見つけたい? それともまた“I AM NOAH"に戻れるように高めていく?

▼潮崎「うーん…“I AM NOAHだった頃の潮崎豪"をさらに超えたところを目指したい、ですかね」

――口には出せなくなりましたが、心の中では“I AM NOAH"の気持ちは持ち続けて…

▼潮崎「うん、それが無ければ闘ってはいけないんで」

――自分自身でステージを確実に上げることができた…と実感できた時、また“I AM NOAH的な何か"を口に出す時が来るかもしれない?

▼潮崎「そうですね。自分自身の実感だけじゃなくて、誰が見ても分かるほどの“変わった潮崎豪"というものをお見せしたい。今はそのための“道"だと思ってます」

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